ニュースクリップ[-12/30]「受験教科の事前登録制導入へ センター試験」ほか

ここしばらく、海外出張に行っていたマイスターです。

帰国したら、年の瀬でした。「大学職員.network」の日記欄でも、仕事納めや大掃除といった話題が目立っていて、ちょっと焦りました。

さて、日曜日になりましたので、恒例のニュースクリップをお届けします。

当日の選択は無し?
■「受験教科の事前登録制導入へ センター試験」(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/life/education/071229/edc0712291815004-n1.htm

独立行政法人「大学入試センター」は、大学入試の登竜門となっているセンター試験で受験教科の事前登録制を導入する方針を固めた。現在は試験日当日に、手続きなしに受験教科を追加したり変更したりできるが、受験者数が正確に読めないため問題冊子を大量に作製。例年、億単位の印刷費の無駄を抱える一方、一部会場で冊子が不足するトラブルも生じている。これらを解決するのが狙い。早ければ平成22年の試験から導入する。

センター試験は、志願票に「受験希望教科・科目」欄を設けており、受験生が当日受験を検討する教科・科目を記入させている。各試験場で用意する問題冊子の数量を決める基礎資料とするのが目的だ。2教科以下の出願者が3教科以上を受験するという追加・変更は受験料が異なるために認めていないが、それ以外は当日に選択できる。

例えば、受験生が社会科系のうち1教科を課す大学を受ける場合、「公民」の出来が悪かったから、次の時間の「地理歴史」も追加受験して挽回(ばんかい)を狙うことも可能。受験生にとってはありがたい制度といえる。

だが、実施者側にとっては迷惑な仕組みだ。平成9年の入試では、長崎県内の会場で問題冊子が不足。公民の試験時間を最大55分繰り下げたトラブルがあった。このため、センターでは問題冊子を多めに刷るようにしたが、今度は逆に冊子が大量に余るようになり、200万部を廃棄して印刷費7億円を無駄にする年もあった。

(略)このような事情を踏まえ、試験改革を検討していた内部の有識者会議は「若者に求められる計画性、時間管理能力の面でも現行方式は適当ではない」との声が上がり、「試験を円滑に実施する事前登録制の早期導入に問題はない」との方針を打ち出した。

(上記記事より)

確かに当日選択できるとなると、実際には使われない可能性が高い問題冊子も、万が一の不足に備えて用意しておく必要が出てきます。
それが7億円の無駄を生じさせていたり、あるいは予想を超えて受験生が集まった場合に対応できない状態をつくっていたりすると聞くと、確かに、ちょっと考えてしまいます。
今回の方針の背景には、独立行政法人化によるコスト削減の影響もあるようです。

ところで、実際のところ、あらかじめ想定していたのとは違う科目を当日選択する受験生って、何人くらいいるのでしょうか……?
受験教科の事前登録制を導入した結果、「受験する科目しか勉強しない」という高校生が今より増えたりしなければいいのですが、あんまり影響はないでしょうか。
うーん、実際のところ、どうなのでしょうね。

期待が集まっている国際プロジェクト。
■「日タイ技術者の懸け橋 バンコクの工業大が本格始動」(FujiSankei Business i.)
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200712290016a.nwc

タイに進出している自動車や電機メーカーなど日系企業の後押しでバンコクに工業大学が設立され、「日本語ができる技術者」を目指し、人材育成が本格的に始まっている。

日本とタイの産業協力を担う「泰日経済技術振興協会」(バンコク)が約5億バーツ(約17億円)をかけ、今年6月開校した「泰日工業大学」で、工学部のほか情報学部と経営学部を設置。社会人が週末に通う大学院もある。

日本の経済産業省は専門家の派遣や教材作成などで支援。大学側は日系企業から旋盤やエンジン模型などの提供を受け、実習時間の充実を図っている。

工学部の自動車工学科1年、スパットラー・チューンプリーさん(18)は「将来、日系企業に入って、技術分野の通訳をしたい」と語った。卒業後、優先的に日系企業に就職できると聞いて入学したという。

(上記記事より)

こちらの「泰日工業大学」については、↓以前のニュースクリップでもちょっとだけご紹介させていただきました。

・ニュースクリップ[-7/29]「物理五輪、灘高の2人が初の金メダル」ほか
https://unipronote.kurabeshiki.mixh.jp/wpc/archives/50330831.html

今回の記事では、実際に通っている学生の声が紹介されています。
学費は安くないようですが、「日系企業で働ける」という点が、現地の学生にとって大きな魅力になっている様子。

日本語をマスターし、日本企業の奨学金を受けた学んだ学生達は、日本の企業が現地で活動する際に心強い人材になることでしょう。
企業、日本政府、現地の人々のニーズの上に成り立っている、人材育成機関です。
かなり特殊な位置づけの大学ですが、日本側は官民挙げて期待を寄せているようで、今後どのように発展していくか、気になりますね。

(参考)
■「泰日工業大学の開学 =ABIC/JTBFとの関連について=」(日タイ・ビジネスフォーラム)
http://www.jtbf.info/thai_nichi_it.php
(過去の関連記事)
・日本郵船 フィリピンに幹部船員を養成するための大学を設立(2007年07月07日)
https://unipronote.kurabeshiki.mixh.jp/wpc/archives/50325824.html

離島留学制度、PR不足でピンチ?
■「対馬高などの『離島留学』定員割れ 寮や下宿用意、助成でPR」(長崎新聞)
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20071229/03.shtml

県教委が対馬、壱岐、五島、平戸・大島に設けた「離島留学制度」四コースの進学者が、ここ数年定員割れとなり、生徒集めに苦労している。韓国語を専門に学ぶ「国際文化交流コース」を持つ県立対馬高(辰田幸敏校長)は要因を▽韓流ブームの低下▽本土からの距離感による不安▽中学生や保護者へのPR不足-と分析。韓国との交流が盛んな「国境の島」の特性を生かした教育をしたいと、PR活動に力を入れている。

同制度は島の自然や歴史など地域性を生かした教育、若い人材による島の活性化などを目的に二〇〇三年度施行。対馬高のほか、壱岐高に原の辻歴史文化コース、五島高にスポーツコース、猶興館高大島分校にヒューマニティスクールがある。

五島高は寮、ほかの三校は下宿などを用意、各生徒に月約三万円を助成し、「全国的にも例を見ない県独自の制度」(県教委)という。

対馬高の定員は二十人で、島外十人、島内十人が目安。初年度は二十三人が入学したが、本年度は十一人。ここ二年間は減少傾向にあり、来春の進学希望者八人のうち、県内の島外者は今のところ数人だけという。

同コースは「東アジアで活躍できる人材の育成」を目標に掲げ、韓国人講師が本場の韓国語や歴史文化を教え、韓国への研修旅行や語学研修など充実したカリキュラムを組む。釜山の四大学に推薦入学枠を用意して進学の道も確保。一、二期生は、四人が釜慶大、三人が東亜大、二人が釜山外大に進学した。

(上記記事より)

説明を読む限り、なかなかユニークな位置づけの高校だなと思うのですが、生徒集めには苦戦しているようです。

ここまで特殊な方向性でやっていくとなると、当然、「日本全国」(および、もしかしたら韓国も)が生徒募集のターゲットになると思いますが、そういう観点でのPRが不足しているのかも知れません。

webサイトを見ても、確かに情報が少ないです。↓県による制度自体の紹介は、PDFでしか用意されていない上、決して十分に学校の内容をアピールできるものではありません。

■「高校生の離島留学制度のご案内」(長崎県教育庁)
http://www.pref.nagasaki.jp/koukou/plaza/index04.html

各校のwebサイトを見ても、高校によってはこの制度のことをあまり前面に押し出していなかったりして、もったいないです。
現状、PR活動の中心は中学校訪問だとのこと。やはり「近場の生徒を集める」という発想になってしまっているのかも。
記事で書かれているように、PR活動には改善の余地がありそうです。

ホームステイもビジネスに?
■「JTBが海外留学生のホームステイ支援、来春から首都圏で」(読売オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071229i513.htm?from=navr

JTBグループは、首都圏の大学に通う海外留学生のホームステイを支援する事業を来年3月から始めると発表した。

外国人旅行者を受け入れ、日本の学生を海外ホームステイに送り出してきたノウハウを生かしたい考えだ。JTBによると、海外留学生のホームステイ支援を事業化するのは大手旅行会社で初めてという。

自治体があっせんするホームステイの多くは、ホストファミリーが無償で受け入れているが、JTBの新事業は、1日3000〜3500円程度を留学生側から受け取る。その大半を食費などの実費分としてホストファミリーに渡す。

このほか留学生には、紹介時に事務手数料として1万6000円(滞在1週間未満は1万円)を払ってもらう。滞在中のトラブルの相談や、入国のための書類チェックなども行う。

(上記記事より)

旅行代理店がこういった事業を始めるということは、この先、自治体の斡旋だけではホストファミリーが不足するようになるだろう、という読みなのでしょう、きっと。

正直、留学生が一日3000円も払ってこういったサービスを利用するかどうか、ちょっと微妙な気もします。確かに、都心でアパートを借りて食費や光熱費を払って生活するよりは安いと思いますけれど……うーむ。

あ、留学生の代わりに大学がこういった金額を負担するケースの方なんかも出てきそうですね。形を変えた奨学金です。
自前で学生寮や食堂を建設して人を雇い施設を維持管理していく代わりに、留学生1人あたりに月10万円程度の奨学金を給付(もしくは貸与)して、ホストファミリーで暮らしてもらうのです。
生活も安定するし、交流も生まれるしで、色々とメリットがありそうな気が。
いかがでしょう?

お正月の恒例行事。
■「箱根駅伝、駒大が最有力 各大学の布陣明らかに」(Asahi.com)
http://www.asahi.com/sports/update/1229/TKY200712290194.html

最後は、珍しく、スポーツニュースをご紹介。
そう、お正月の恒例行事、箱根駅伝ですね。

マイスターが、年で一度だけ楽しみに観るスポーツ番組。早くも楽しみです。

以上、今週のニュースクリップでした。

今週も一週間、本ブログをごひいきにしていただき、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

マイスターでした。